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二月、如月(きさらぎ)となりました。眼下の巴波川の流れは、まだ温むこともありませんが、ベランダの右手に見える大平山の山肌は、木々の芽が膨らみ始めているのが、遠く見られるのです。湧き上がるような様は、やがて萌え上がるのでしょう。例年、この時季に見られます。
雨のない晴天続きですが、湧き水を水源とする、この川は、流れの川面に、陽の光をキラキラと輝かせて、漣(さざなみ)を見せています。江戸期から、明治、大正まで、ここと江戸を結んで舟運が行われ、綱手道(写真左右に見えるのは時を経た逞しい男衆が歩いた敷石です)を人力で曳いて、江戸からの荷を運び、この河岸でおろしたのだと聞きます。悠久の時の流れを思わさせられています。
日の光は、気温こそは低いのですが、つよさをまあいきわえていまあう。まだ明けやらぬ早朝の今は、ー5℃ほどの気温で、身が震えます。昨日撮った、トマトが、2月なのに、枝に青い実を、まだつけているのです。冬の奇跡が春に持ち越して、小さな命を繋いでいます。
まだ自分の足で立ち、歩けているのを感謝するこの頃です。すぐ上の兄が、腰を痛めていると言ってきています。今夏、八十五になります。カレブは、この年齢で壮健であるのを告白しています。木通(あけび)採りをする、この兄の後について、山の中に分け入り、小川で魚つかみで、バシャバシャと兄を追った幼い日が、昨日のように思い出されます。次兄が腰痛から癒やされ、回復するように祈る、2月最初の日の朝です。

