美味しい宮ねぎ

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 この街の冬の特産に、「宮ねぎ」があります。江戸期には、これを将軍様に献上したほど、江戸の街でも人気のあった葱なのです。地方名産で、栽培を奨励している様ですが、手間暇のかかる野菜だそうで、なかなか手に入りません。今年は天候の加減で、生産者は収穫が少ないと嘆いておいでです。

 吹上という地が、市の北部にあって、皆川氏の居城があった地で、ここが産地なのです。上州群馬県では、下仁田で、どうも同じ様なねぎがあ離、こちらの方が知名度が高い様です。同種の様で、呼び方が違うのでしょうか。これのヌタや肉や魚や野菜の鍋に入れたら、とびっきり美味しいのです。 

 関西では九条ねぎ、埼玉では深谷ねぎ、東京では千住ねぎが有名で、どこの県にも、葱の特産品がありそうです。もちろん、葱だけではなく、他の野菜なども多くの物に種類があることでしょう。

 葱も、やはり原産は中国で、奈良時代には栽培されていたそうです。品種改良など、はだいぶ経ってからですので、自然交配の中で多種多様な農作物が生まれてきたのでしょう。時々、スーパーマーケットの店頭には、珍しい野菜が並ぶこともありますが、「地産地消」が、体には一番適しているに違いありません。

 こちらでは、この葱を、「ダルマねぎ」と言うnickname で呼ぶそうで、形状が達磨に似て、胴太いからでしょう。栽培が厄介そうで、種蒔きから出荷まで、14ヶ月を要するそうです。食べられるのは、11月から12月までで、貴重品級なので、なかなか手に入りません。

 そう言えば、天津や華南の街の市場(shichang)でも、長葱が売られていましたから、豆腐や蒟蒻(こんにゃく)に牛肉で、冬場は鍋をしたのでした。また、あの鍋をしましょうか。そうしたら、2026年の新しい年が、暖かな春がやってくるでしょう。

『神は仰せられた。「地は植物を、種のできる草や、種の入った実を結ぶ果樹を、種類ごとに地の上に芽生えさせよ。」すると、そのようになった。(新改訳聖書 創世記1章11節)」

(“いらすとや”の太葱です)

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